病床数が多い大規模な病院では、看護師の夜勤を必須条件として挙げる職場が多く見られます。看護師の仕事は生身の人間を相手にするので当然失敗は許されず、勤務中は常に緊張状態が続いていると言えるでしょう。
しかし看護師も人間なので、アクシデントに至らなくてもヒヤリハットやインシデントなど、精神的に落ち込むようなミスをして怒られることもあります。
しっかりとした睡眠時間を確保して仕事に臨める環境であるならば、ミスをした場合でも精神的に少しは楽かもしれませんが、3交代制のスケジュールを組んでいる病院なら、日勤が終わった後に夜勤があるケースもあります。もちろん、そんな場合は仮眠時間が設けられているのが普通ですが、急患や入院患者の急変などに対応するため呼び出されることもしばしばあり、おちおち眠っていられないというのが現状のようです。
また、比較的落ち着いた病棟の夜勤でも、認知症の患者がいる場合、夜中になると徘徊が始まるケースもあり、仮眠の時間を削り取られてしまいます。当然、夜は誰もが眠くなる時間帯であるため、睡魔との闘いになるでしょう。
このように、夜勤時には眠たくなるものの、なかなか眠れないという点が看護師にとって大きな苦労であり、ストレスの原因にもなります。また、昼と夜が逆転して夜勤明けの日は体調が思わしくないと訴える人も少なくありません。
確かに労働基準法というものがありますが、これはあくまで目標であり、守られて当然のものではないという暗黙の了解すらあるようです。このような理由から夜勤に対して苦労している人が多く、退職や転職の大きな理由となっています。